
沖吉 大夢Taimu Okiyoshi
15カ国から選手が集まるソルトレイク短大で、チームの中心としてプレー。寮のないアパート暮らしで、自炊と宿題に追われながら全米大会を目指しています。
- 出身
- 兵庫県
- 日本での所属
- 神戸弘陵学園高校
- アメリカでの所属
- ソルトレイク短期大学
- ポジション
- MF
所属・学年・状況は取材当時(2021年)のものです。
コロナの状況とサッカー部の活動について教えてください。
今学期(2021年春)は、毎週2回PCR検査を受けます。大学内の至るところにカメラが設置されていて、マスクをしない部員が一定数以上いたら部活動を停止されてしまうぐらい、厳しく管理されています。ジムでランニングする時にマスクをしているとかなりきついです。それでたまに下ろすと、すぐ係員が来て「マスクして!」と指摘されてしまいます。
このチームには15カ国から選手が集まっています。日本、韓国、メキシコ、チリ、アルゼンチン、コロンビア、カナダ、ニュージーランド、イギリス、トリニダード・トバゴ、ナイジェリア、フランス、ジャマイカなど。それほどレベルが高いとは思いません。メキシコ系アメリカ人の2年生と僕が中心でやっているという感じですね。この選手と、それから監督とは、チームでやりたいことを分かり合えています。日本で言われる「繊細なうまさ」とか「あうんの呼吸」とかは、全くないです。1試合にかける気持ちの強さはこちらのほうが勝っていて、日本だったら飄々とやるところを、吠えて、盛り上げて、身体のぶつかり合いで戦うという印象です。

戦っていますね!オフの日は?
僕が住んでいるアパートには、女子ソフトボール部やバスケ部の選手も住んでいます。彼らと出かけることもありますが、一日中宿題に追われていることもあります。高校時代と比較すると、0と100です(苦笑)。最初はいつどんな宿題が出るのか分からず苦労しましたが、今学期はどの曜日に何の宿題が出るか分かっているので、計画的にしています。
ちょうどHumanity(人文科学)で「ボランティアに参加してレポートを書く」という宿題が出たので、今日、仲の良い女の子に相談して、アートの展覧会に行ってきました。写真を撮って、レポートにして提出します。人種についての考えを求めるレポートは多いと感じます。例えば、警察が黒人をスピード違反にしやすい、それをどう考えますか、どのように取り組むべきですか、とか。
今学期はNutrition(栄養学)がアスリートとして役立ちそうだと思って履修していますが、英語が難しすぎて、栄養のことを考える余裕すらなくなっています(笑)。
英語力の上達を兼ねて、発音のきれいな、優しい女の子の友だちを作って、いざとなったら助けてもらったり、できる限り自分からも話したりして英語を学ぶように心がけています。留学生のチームメイトはアクセントがあったり、男同士はスラング寄りになったりするので。

英語上達の努力を続けていて立派です。自炊もしていると聞きました。
この大学には寮がないのでアパート暮らしで、サッカー部の5人でシェアしています。自炊・洗濯・掃除を全部自分でやります。日本では料理も全くやったことがなく、最初の1〜2ヶ月はほんまにしんどかった。学校から帰ってきて何を作るか考えたり、見たこともない食材で調理の仕方も分からなかったり…。でも3ヶ月経ったら習慣になって、できるようになりました。他の大学にはないみたいですが、大学のFood Pantryで毎週食材(肉・野菜・パン・飲み物など)を無料でもらえるんです。これを使って料理して、さらにアスリートとして自分の身体作りを考えて、スーパーで買い足しています。寮だったら今まで通りサッカーと勉強だけやっていればよかったかもしれませんが、少し面倒でも、しょうもないご飯を作ったら最終的に自分のためにはならない、と考えるようにしています。チームメイトが皿を洗わないのは本当にストレスなので、俺の皿を使いたいなら、使ったらすぐ洗え、とはっきり言いました(笑)。
普段、僕はバスに乗ってグラウンドや大学を往復しています。僕の不器用な性格もあると思いますが、他のチームメイトは車を持っている選手に乗せてもらっています。でもとにかく時間にルーズで、ぎりぎりに行こうとするので、自分で移動したほうがストレスがないです。大学周辺は割とお店や建物も多くて、ソルトレイクシティはユタ州では都会で便利な方だから、バスで自分で移動できる方が気楽なときも多いです。今は友だちの車を借りて練習中で、そろそろ運転免許を取ろうかなと考えています。





一歩一歩、夢に向かって成長している様子がうかがえますね。
留学生活はしんどいことだらけで、今も宿題に追われていますが、こういう苦しい環境を、自分を強くしてくれる時間だと捉えられるなら、絶対にアメリカ留学はおすすめです。逆に、人種も生活習慣も言語も違う、苦労する日々をマイナスにしか捉えられないなら、やめたほうがいいかもしれません。僕もこの難しい環境のなかで、今年はまず、チームのためにできることをしっかりやって、全米大会に出場して爪あとを残して、「あいつ誰や」と思わせたいです。
キャンパス紹介
後輩へのメッセージ
ほかの留学生の声
短大から4年制への編入、NCAA D1、プロ契約。それぞれの道を、本人の言葉で。

実際に来てみると、自分が思っていた以上にレベルは高かったです。阿部 健人静岡学園高校 → メリーランド大学(DF)

落ちたらどうしようということは、落ちてから考えればいい。橋井 モリソンSC鳥取 → ハインズ短期大学(FW)

コロナで計画通りではなかったものの、D1に編入するという目標を達成できました。山田 りさ大阪桐蔭高校 → ヒル短期大学 → カリフォルニア大学デービス校(MF)

サッカーのときだけは、自分らしくあれる。代居 鈴香JFAアカデミー福島 → シタデル大学(FW)

アメリカの授業は発言が命で、逆に言えば発言していれば何とかなります。佐々木 友青森山田高校 → パークランド短期大学 → マウントマーシー大学(FW)

自分の武器であるスピードは、このチームの誰にも負けないです。木村 和貴エストレラ姫路 U-18 → マーシャルタウン短期大学 → コースタルカロライナ大学(MF/FW)
次は、あなたの番です。
米国大学のコーチが、日本まであなたのプレーを見に来ます。